学校にトレーナー!日米の現状と効果とは??
こんにちは!学生トレーナーの大野です!!
皆さん学校にトレーナーはいましたでしょうか?
実は日本には何校かトレーナーが常駐している学校があります!
今回はその現状と効果についてお伝えしていきます!
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学校のトレーナー in アメリカ
もちろんその認知度や普及度も日本とは大きく異なります。
では学校においてはどうでしょうか??
2017年にPikeらが行った調査を基に見ていきましょう!
https://natajournals.org/doi/10.4085/1062-6050-51.11.15
アメリカの私立と公立のSecondary School(中学校的な位置づけですかね)1万校以上を対象に行われた研究では、公立で70%、私立で58%、合計で67%のATの雇用が行われています。
感想は人それぞれですが、私は当初「非常に多い」と思いました!
ですがこの調査の"Conclusion"では以下のように述べられていました。
"Both public and private secondary schools lacked ATs"
(公立でも私立でも、ATが不足している)
これでも足りてないと感じるのかアメリカは!!
ちなみに雇用していない理由は「お金がない」が多いそうです。
他にはATの役割に関する認知不足、学校の規模が小さいこと、へき地にあることなどがありました。
さて、アメリカの現状について何となくご理解いただけましたでしょうか??
それでは日本について見てみましょう!
学校のトレーナー in 日本
さて皆さんお待たせいたしました。日本です。
日本のトレーナー介入事情について調査した研究なんてないと思っていたのですが、あったんですね~!
2017年に国際武道大学の先生方が行った調査になります!
高等学校運動部活動におけるスポーツトレーナー介入の実態に関する研究
それでは早速内容を見ていきましょう!
まず対象についてですが、先ほどの論文とは違い、部活動における調査です。
30都道府県における高等学校210校の教員814名を対象に行われました。
対象とした部活動は負傷発生件数が多く、部活動、部員数が多い男子硬式野球、男子サッカー、男子バスケットボール、女子バスケットボールの3競技4種目でした。
回収率は34%の278名でした。
気になる介入率ですが、結果はなんと……
32%!!
こちらも感想は人それぞれですが、「アメリカと比べたらめっちゃ少ないけど、思ったより多かった。」と思いました。
(正直そこまで期待していなかったので・・・。)
現実的な競技目標(≒競技レベル)との関係を見ると、やはりレベルの高い運動部活動は介入を受けているところが多いようですね。
以上の結果はあくまで部活動に介入している割合ですよね?
それでは学校に介入している割合は??
調査が見つけられなかったのですが、私が知っているのは以下の3校です。
※他にも知っているという方がいらっしゃいましたら是非教えてください!!
・八村塁を輩出した仙台の『明成高校』
「スクールAT」の実態。高校で働くアスレティックトレーナーの仕事って? | スポメディ!
・野球で有名な大阪の『浪商学園』
中高生アスリートのためにトレーナー室を開設した浪商学園の新たな挑戦(菊地慶剛) - 個人 - Yahoo!ニュース
・同じく野球の名門、東京の『早稲田実業』
アスレティックトレーナー|クラブ・委員会活動|早稲田実業学校
聞いたことあるスポーツの名門高校ですね!
そして明成高校は仙台大学、浪商学園は大阪体育大学と連携して行っている活動になります。
きっともっとあるんでしょうけど、少ないのは目に見えていますよね。。。
では、そもそも学校にトレーナーは必要なのでしょうか??
次は学校におけるトレーナーの効果について説明していきたいと思います!
学校のトレーナーの効果
そもそも、アスレティックトレーナーの役割は何でしょう?
日本スポーツ協会はATを以下のように定義しています。
「スポーツドクター及びコーチとの緊密な協力のもとに、競技者の健康管理、傷害予防、スポーツ外傷・障害の救急処置、アスレティックリハビリテーション及びトレーニング、コンディショニング等にあたる」者
そして役割として、以下の7つが示されています。
・スポーツ外傷・障害の予防
・スポーツ現場における救急処置
・アスレティックリハビリテーション
・コンディショニング
・測定と評価
・健康管理と組織運営
・教育的指導
健康管理から傷害の予防、リハビリ、ケア、教育、トレーニングまで行うことができる一見スーパーマンのような役割ですね。
見ていただいてわかるように、ATは「スペシャルテストでもありジェネラリストでもある」というのが実際です。
それでは、以下の論文を見てみましょう。
この論文はATがいる高校といない高校の女子サッカー部と女子バスケットボール部での違いを調べるといったものです。
結果は以下の通りです。
合計の傷害発生率、再発率、非接触/オーバーユースの傷害発生率の有意な低下
はい、すばらしいですね
また先ほども紹介した下の報告では、次のような主観的な変化が示されています。
高等学校運動部活動におけるスポーツトレーナー介入の実態に関する研究
・競技成績の向上
・身体のケアを自ら行う生徒が増えた(≒意識の向上)
・怪我人の減少
・怪我人の対応で困ったことが減った
いかがでしょうか?
上の事項に加え、さらに把握していただきたいのは、心肺蘇生や熱中症の対応、脳振盪の対応など、件数は少ないものの命に関わる傷害に関してもATは活躍でき得ります。
毎年毎年、熱中症や心停止での死者は報告されています。
さらに最近注目されている女子アスリートの生理問題。(また後日まとめます!)
普通の教員ではなかなか理解しコントロールしづらいのが現状です。
ATはこの役割ができるのではないでしょうか?
学校でのATは非常に重要であることがお分かりいただけましでしょうか?
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました!
今回私は学校でのATについて述べさせていただきました。
お分かりいただけた通り、ATは非常に重要な存在です。
私はこのATを学校現場に普及することが目標の1つです。
もし学校現場に関わっている方々はぜひ検討いただければと思います。
私で良ければぜひお力になりたいです。
ありがとうございました!
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